客人神
客人神(まろうどがみ、きゃくじんしん)は、共同体の外部から来訪し、その土地に鎮座・祭祀される神格。
概要
その土地の先住の神ではなく、外来の霊格を後から祀った形式を指す。神社の境内に主祭神とは別格として配置される事例や、集落の境界に置かれた小祠が「客人様」と呼称される事例が存在する。
由来は多様である。他地域から勧請された神仏、海岸への漂着物(寄り神)、行き倒れの変死者、戦乱の敗残武将など、外部からの来訪要素を持つ対象全般が祭祀の契機となりうる。
伝承
外来の存在は、丁重に祀れば守護神となるが、放置・冷遇すれば強大な祟りをもたらすと信じられた。祭祀を通じて害意を無害化・転換する発想は日本各地に見られ、疫神送りのように外部へ放逐する儀礼と対をなす。
客人神を祀る 祠 は集落の中心部ではなく、境界付近に建立される事例が多い。集落の完全な内部へ迎え入れず、かといって外へ完全に排除もしない境界位置に留め置く意図があったとする見解が存在する[要出典]。
具体的な固有名詞を欠いたまま「客人」とのみ呼称され続けている事例も多い。由来を尋ねても、土地の住民は「古くからそこに在る」とだけ答えて詳細を語らないとされる。