怪異民俗まとめ

ヤドヌケ

ヤドヌケ(宿脱け)は、東北地方の一部に伝わる怪異。 祠から脱け出したものを指す。

概要

「宿」は祠そのものを意味し、祠が損壊するなどして住処を失った際に外へ出るという。 身体を持たないため、近隣に居合わせた人間に宿ると伝えられる。

現地の者は正体を語らず、単に「ヤドヌケが出た」とだけ口にする。

由来

村八分に遭った者や、集落から追放された旅人が悪霊化したものとする記述がある[要出典]。 同種の伝承は各地に存在し、呼称は土地ごとに異なるものの、性質は概ね共通しているという[要出典]

集落を訪れた異形の者を追い払う代わりに、集落の外れへ小さな小屋を建て、「そこがお前の場所だ」と言い聞かせて留め置いた。これが祠の始まりとされる( の項を参照)。祀るためではなく、閉じ込めるための措置である。

性質

自ら直接人を殺めることはない。

祠を損壊させて解き放った人間に取り憑き、その身体を奪おうとする[要出典]。 憑依した対象の周囲にいる人間を錯乱させ、憑かれた当人を殺害させようと仕向ける。 一度の死では身体を奪い切れないため、何度も死の淵へ追いやる。取り憑かれた者は臨死を繰り返す。 一定の回数に達すると完全に肉体を奪い、その人間の家をヤドヌケの領域へと変える[要出典]

周囲に人がいない状態で、取り憑かれた者が自宅に向けて「ただいま」と言って入った場合、その家が新たな祠となり、完全な憑依が完了する[要出典]。 そのため、憑かれた自覚のある者は帰宅するまで「帰った」と口にしてはならないとする土地がある。

表記

「宿抜け」と表記される事例もあるが、古い記録では一貫して**「脱」**の字が使われている。

関連項目


最終更新:2012-03-10