怪異民俗まとめ

ヒダル神

ヒダル神(ひだるがみ)は、山道や峠において通行人に取り憑き、急激な空腹感と全身の脱力感をもたらすとされる憑き物。ダリ、ダラシ、ヒダル坊など、地域により異名がある。

概要

取り憑かれた者は歩行不能に陥り、その場に倒れ込む。放置された場合、そのまま衰弱死に至ると伝えられる。

対処法として、わずかでも食糧を口に含むことが有効とされる。山越えの際に握り飯の余剰分を携行し、全て食べ尽くさずに残しておく風習はこの伝承に起因する。食物を所持していない場合は、掌に「米」の字を指で書いて舐める所作を行う伝承が各地に存在する[要出典]

伝承

正体は行き倒れた者の死霊とする解釈が一般的である。飢餓状態で命を落とした者の無念が、通りかかった者に同調して飢えを与えるという信仰に基づく。

出現地点は峠、坂道の途中、橋の袂など、人が通過する境界空間に限られる。祠に祀られることを求めず、ただ食糧のみを要求する点において、家系や特定の個人に居座る憑き物とは異なる。

ヤドヌケ と同種とみなす説もあるが、ヒダル神が特定の対象に執着せずその場に留まるのに対し、ヤドヌケ は宿となる肉体・住居を求める性質を持ち、両者を同一視する論拠は示されていない[要出典]

関連項目